VOL.310入試本番に強くなる方法

受験お役立ち情報約数2乗総和

いよいよ受験直前です。
今日皆さんにお話したいのは、本番に強くなろう、ということです。

今まで私が担当した生徒さんは本番に強かったという評価をいただくことが多かったです。
もちろん全員がそうだったというわけではないのですが、高い確率で本番で力を発揮してくれました。
私に何か本番に強くなるようなノウハウがあるのかというと、必ずしもそうではないかもしれません。

ただ意識していることはあります。
それは普段から本番のつもりで取り組むということです。
毎回全力でチャレンジする、このことについては妥協したくありません。

ここで本番で実力を発揮できない理由を考えてみましょう。
①緊張・プレッシャー
②不安な気持ち
③集中できず
④焦り・気持ちの高ぶり

他にもあるでしょうが、今回はこの4つについて考えてみたいと思います。
まず①の緊張は、ある適度であればむしろ良いのではと考えています。
全く緊張感がないのも考えものです。
ほんの少しの緊張でも固くなって失敗してしまうような受験生は、普段からすこし緊張するような経験をし、慣れておくべきでしょう。

私も授業にピリッとした緊張感を持たせて、本番に慣らすような工夫はしています。
プレッシャーはかなり厄介で、「絶対に失敗できない」といった気持ちにとらわれるとパフォーマンスの低下は避けられないかもしれません。
何年もプレッシャーにさらされ押しつぶされそうになりながら、何とか本番の会場まで辿り着いたものの、最後の最後にプレッシャーに負けてしまった、というケースも過去にはあったように思います。

現在は私の生徒さんがそのような状態にならないようなおまじないは、掛けるようにはしています。
プレッシャーに打ち克つ方法は色々とあるようですが、私のスタイルは「気にせず前向きに」「闘って勝つ」といった積極的なものです。
これを普段の授業でやっていますから、同じことを本番でやってもらえれば十分です。

次いで②の不安な気持ちですが、これはある程度は必然かもしれません。
人はストレスを感じると防御反応が働きます。
その反応の感情面の変化として起こることが「不安」というわけです。
ということは一番良いのは試験をストレスと感じないことになります。

そのためには「自分自身が納得するまで準備できた」と思えること、「結果はあくまで結果なのだから気にしてもしょうがない」と割り切れること、「勉強は楽しい。試験は皆と共有できるのだからもっと楽しい」の域まで到達、といったことならストレスは感じないでしょう。
このあたりを目標に頑張ってもらいたいと思います。

続いて③の集中できないという問題ですが、これは技術で解決しましょう。
もちろん睡眠不足や過労・栄養不足等、防げるものは対策をしておいてください。
ここで扱うのは、雑念等が入ることによって集中できない場合の対処法です。
以前このブログに書いたことがあると思いますが、「腹式呼吸法」は集中力を高める効果があると思います。

やり方は簡単で、試験開始前の待機時間に目を閉じてお腹をふくらませて息を吸い、息を吐き出しながらゆっくりとお腹をへこませていく。
これを1回とし、10〜30回まで数える。
これで集中力バッチリです。

また、算数脳の集中力を上げる方法もあります。
それは手を動かすことです。
なんとなく集中できてないと感じたら、とにかく手を動かしてみてください。
気がつけば、集中うんぬんは忘れているはずですよ。

最後の④焦り・気持ちの高ぶりですが、これも頑張ろうという気持ちの現れです。
特に気持ちは高ぶって当然のところもありますから、そこに乗っかってより積極的に問題に取り組めば良いと思います。
対して「焦り」の方は危険度が高いかもしれません。

例えば4番をやっている途中で、飛ばしていた2番が解けるような気がして焦って4番を放り出して2番に戻ったもののやはり解けず、4番に戻り…
行ったり来たりで結局何も進展無しでは悲しいですよね。

「焦り」がまずいのは今やっていることと別の物に気持ちが行ってしまうことなので、普段からやることの区切りをどのようにつけるかを決めておくことが、有効な対策となります。
当たり前ですが、解くと決めたら答が出るまでやる。
その見通しが曇ってきたら飛ばして次へ。
実はこの「飛ばして次へ」のタイミングが重要なのですが、これは直前期の本番を想定した練習で掴んでもらうしかありません。

さて、力を発揮できない原因とその対処法を考えてきました。
失敗の可能性がどんどん減少していくように感じてもらえたならば嬉しいです。

仕上げは、成功の可能性が増加するようなイメージを持ってもらうことです。
スポーツの世界では良くやるそうですが、巷で言われる「イメージトレーニング」というやつですね。
イメージトレーニングにも色々あり、出来れば全部やった方が良いのかもしれませんが、今回は特に効果がありそうなものを3つ紹介します。

・観察
これはお手本になるようなものをじっくり観察し、それをイメージしながら自分でやってみるというものです。
私の授業を受けている生徒さんが、なんとなく私の考え方と似てくるのは、このイメージトレーニングをやってくれているからだと思います。
良い見本が身近にいなければなりませんが、映像等でも代用が効くでしょう。

・成功
これは合格した自分をイメージするものです。
合格しその後入学、さらに通学までイメージできれは良いですね。
これは主にモチベーションのアップに効果があり、成功への自信や、直前の厳しい準備の耐性が上がることが期待されます。

・リハーサル
本番のリハーサルがきちんと出来れば効果的であることは明白でしょう。
お勧めしているのは直近2回分の過去問を使い、リハーサルを2回行うことです。
もちろん、1回や3回でも大丈夫です。
出来れば開始時刻を合わせてもらい、全教科やってください。

その際、気持ちの上では「本番」だと思って取り組みましょう。
貴重な経験となるはずです。
また、首都圏(特に東京・神奈川)の受験生は試験の時期が遅いので、早い時期の受験をリハーサルとする考え方は有りだと思います。
会場までの移動、会場の雰囲気、本物の受験、寒さ対策等色々と経験することができます。

本番に強くなるイメージは湧いて来ましたでしょうか?
出来れば直前期の授業でお手伝い出来れば良いのですが、今回書いたことを実践していただくだけでも、かなりの違いがが生じると思いますよ。
第一志望合格に向けて最後まで頑張りましょう。

現6年生向けの内容は今回で最後とさせていただきます。
来年の更新からは新6年生向けの内容とさせていただきます。
今まで御愛読いただきましてどうもありがとうございました。

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今週の1題約数2乗総和

難易度★★★★☆

〈N〉をNの全ての約数をそれぞれ2回ずつ掛け合わせたものの総和とします。
例えば〈6〉は、6の約数は1,2,3,6なので、
1×1+2×2+3×3+6×6=50
です。

(1)〈608〉を求めて下さい。

(2)〈A〉=18100となるような整数Aを全て求めてください。

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〈答〉(1) 494130 (2) 114、133
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プロフィール

プロフィール

執筆

金田雅昭 講師
【名門会家庭教師センター】

受験算数指導のエキスパート講師、男女御三家や早慶附属中など難関校への合格実績多数。

合格実績

灘中、開成中、桜蔭中、慶應義塾中等部、女子学院中、麻布中、栄光学園中、聖光学院中 他

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