VOL.2681問全力投球 灘中学校
自分が学生だった頃は勉強することはかなりの苦痛でした。
他にやりたいことが山ほどあり、それらを我慢して机の前にずっと座っているということが辛かったことを覚えています。
それでも「やらなければいけない」という何か義務のようなものを感じて最低限の勉強量は確保したように記憶しています。
今考えると非常にもったいないことをしてしまいました。
もっと勉強を楽しめば良かった。
これが今の自分の正直な気持ちです。
考えることを「楽しい」と感じる者にとっては、勉強することは楽しみを追求するようなものなので、いくらでもできることでしょう。
それに対して嫌々勉強したとしてもほとんど頭には残りません。
この差はとてつもなく大きいのではないでしょうか。
このブログも受験情報を発信しつつ、根底には頭を使うことを楽しんで欲しいという願いを込めて書いています。
できれば少し気持ちを楽にしながら読んでもらえればと思います。
さて、前回は「知ってるよで済ませたい問題ランキング」の実例を見ていただきましたが、今回も別の題材でやってみたいと思います。
少し古いですが、平成24年の灘中学二日目4を取り上げます。
問題をみてください。
本校の場合ここまで典型的なのも珍しいですね。
10年前の問題ですが、当時もこのテーマは典型題の範疇でした。
〈解説〉VOL.266で取り上げた内容そのままなので、解き方もそのままです。
(1)①5と3は互いに素なので
(5-1)+(3-1)+1=7(個) …答
②81と64は互いに素なので
(81-1)+(64-1)+1=144(個) …答
③144と81の最大公約数は9なので
144+81-9=216(個) …答
※(16-1)+(9-1)+1=24(個)
24×9=216(個)…答
とやっても良い。
(2)まずは最小公倍数を求めるすだれ算を行います。
15) 75 90 30
2) 5 6 2
5 3 1
よって
{(5-1)+(6-1)+(2-1)+1-(2-1)}×15=150(個) …答
最後の立体バージョンの考え方はVOL.234の今週の1題の解説に書いてあります。
数字がどのようになっても対応できるのでぜひマスターしてください。
今回も知っていると知らないでは大差がついたと思われます。
ライバルに後れをとるようなことがないよう、しっかり準備しておきましょう。
現6年生向けの内容は今回で一区切りとさせていただきます。
ご覧いただいた受験生の皆様、本当にありがとうございました。
皆様が実力を出し切れることを切に願っております。
次回からは心機一転、現5年生向けの内容でのスタートとなります。
ご期待ください。
中学受験・算数の問題などに関する疑問、お困りごとや
金田先生に聞いてみたいことなど、なんでもお気軽におたずねください。
今週の1題倍数の見分け方
難易度★★☆☆☆
名門君は算数の過去問を解くのが大好きです。
ある時「西暦の数字をその年の昭和の数字で割ることを考える。
商が整数で割り切れるようなことが何回あったか。」という問題を解きました。
またしばらくして「西暦の数字をその年の平成の数字で割り切れるということが何回あったか。」という問題も解きました。
(1)令和が100年まであるとした場合、西暦の数字をその年の令和の数字で割って、商が整数になって割り切れることは何回ありますか。
ただし令和元年の数字は「1」とし、同じ年の西暦の数字は「2019」です。
(2)今から何年か後に元号が改められました。
すると1年目から連続して10年間、西暦をその年の元号の数字で割ると商が整数になって割り切れました。
元号が改められたのは今(西暦2022年)から何年後ですか。
一番近いものを答えてください。
解答が表示されます