VOL.256模試の結果が思い通りにならなかった時の対処法とは?
模試の結果には毎年頭を悩まされます。
私の場合、塾の試験対策をほとんどやらないので、中には不本意な成績をとってしまう生徒さんもいることはいます。
目標はあくまで志望校合格ですから、点数に関してはあまり気にしません。
本人もカラッとしていることが多く、そのような精神状態だと入試の結果が良好なことが多いです。
ただ、どうしても点数が悪く、塾のクラスが下がったといったことを気にしてしまうご家庭も存在します。
模試は「結果」をみるものではなく「内容」をみるものだとか、「間違い」は「修正のチャンス」といったことを説明してもなかなか理解を得られないこともあり、その場合はどうしても「苦戦」を覚悟してしまいます。
中学入試の中でも算数の場合は特に、資格試験等とは違い何が出るかはわからないところがあります。
ですから、細かいところ、深いところまでキッチリとパターンに当てはめるような勉強をしてもうまくいかないことが多いです。
生徒さんの志望校合格を第一に考える私としては、模試の出題傾向に合わせた勉強をする暇があったら、算数の「力」そのものを養う勉強をしたいと思ってしまうのです。
ここで改めて算数の「力」について考えてみます。
このブログの初期の頃はよくこの「力」について書いていたように思いますが、当時と今では自分でも気づかない変化があるかもしれません。
何が出てくるか、心をまっさらにして書いてみたいと思います。
「力」という漢字を後ろにくっつければ、意味のあるものになることが多いです。
算数で言えば「計算力」「思考力」「注意力」「集中力」「判断力」など、いくらでも出てきそうです。
「力」はこれら全部と考えて差し支えないかもしれません。
ただ、「テクニック」や「公式化」といったことの反対側のイメージもあります。
「力」は「力相撲」や「力将棋」という何かスマートさの対極にあるようなものに使われたりしますから。
それを算数に当てはめると、場合の数や規則性の問題をモリモリ書いて正解するようなイメージでもあります。
今回は「力」の定義を「合格に必要なものを根底で支えるもの」としてみます。
「根底で支える」というところをどんどん下に下げていくと最終的には「生命力」→「生きる力」ということになるでしょうか。
じつはこれが間違いということはまずないと思っています。
何をやるにしても生命力が強い人は成功する確率が高いですから。
では生命力を高めるにはどうしたら良いでしょうか。
ここから先は、あくまで私の意見として聞いてください。
大切なのは良質な食事と睡眠、そして思いっ切り勉強すること。
前向きな気持ちで積極的に勉強に取り組むのです。
そしてそこに笑顔が加われば最強だと思います。
模試の結果に囚われるのは人生というスケールから見ればあまりにも小さい。
模試の結果についてあれこれ言われた状態で前向きに勉強できる受験生がいるかというとかなり疑問です。
誤解があるといけないので少し詳しく説明しておきます。
どんな点数を取ろうが、ミスをしようが放っておけといっているのではありません。
本人の気持ちが入っていないのならば、奮い立たせるような指導も必要でしょう。
反骨精神に賭けるというやりかたもあります。
良い意味での開き直りは必要かもしれません。
とにかく気持ちが後退しないようにすることが大切でしょう。
しっかりと前を向き、気持ちよく勉強ができる環境があれば、小学生はどんどん伸びると思うのです。
そのためには支えとなる「力」を意識して、潰さないようにすることが大切だと思います。
中学受験・算数の問題などに関する疑問、お困りごとや
金田先生に聞いてみたいことなど、なんでもお気軽におたずねください。
今週の1題旅人算
難易度★★★☆☆
AB間はLcm(Lは4ケタの整数)あります。
2つの点PとQがAを同時に出発してAB間を何度も往復します。 ただし、PはQより速く、QはPと出会うたび方向を変えてPを追いかけるように進みます。
PがQの3倍の速さで動いたところ、10回目にAからMcm(Mは3の倍数)のところで2点が出会い11回目にAからNcm(Nは4ケタの整数)のところで2点が出合いました。
(1)Lを求めて下さい。
(2)11回目の出会いの直後PとQは速さをR:S(RとSはともに1ケタの整数、R>S)になるように変えたところ、AからTcm(Tは整数)のところで12回目に出会いました。
Tが最も小さくなるように、R,S,Tを定めてください。
解答が表示されます