VOL.257過去問は繰り返し解いた方がいい?

志望校対策


今回は過去問を繰り返し解く必要があるかどうかについて書きたいと思います。

結論から言うと、私は繰り返す必要はないと考えています。
その理由は、繰り返しにかけた「時間」「労力」に見合った点数の上昇が見込めないからです。
私がそういう考え方をもっているという前提で以下の記述をお読みください。
と言うことで、この件に関し詳しく見ていきましょう。

まずは、繰り返し派の言い分を拾ってみます。
①何回かかろうが、合格ラインを越えたとしたら自信につながる。
②過去問は良質な問題の宝庫なので、それを繰り返しによって身に付けられる。
③志望校の傾向や難易度をより深く知ることができる。
④記憶がカギとなるような問題は繰り返しによりキッチリと覚えられる。

確かに①はあるのかもしれませんが、これはあくまで偏差値で言えば50以下の学校の話です。
レベルが上がれば上がるほど通用しなくなるでしょう。

繰り返すことによって点数が上がってもそれは張りぼての実力ですから、そこを根拠に自信を持つ精神構造自体、難関校向けではないかもしれません。

②も正論なんですが、実は普段の学習もベースは過去問(実際の受験校ではないことがほとんどですが)であることが大半なので、今更という気もします。

③これは以前も書いたのですが、本人が知ることも大切ですが、指導者が知ることの方がもっと大切だと考えます。
難易度や出題傾向は普段の勉強に反映されてこそだからです。
さらに言えば傾向等を知るだけなら何回も繰り返す必要はありません。

④文系科目ならいざ知らず、過去問を通じて知識を増やそうなんて、今まで何をしてきたのかと問いかけたい気分です。

という訳で、どれも点数が増えるような気がしないというのが私の感想です。
毎年同じような問題ばかりを出題するような学校にはある程度効果が見込めそうですが、いわゆる難関校には通用しそうもありません。

一方デメリットも考えられますので列挙します。
①時間がかかる。
②既に出た問題はもう出ないとも考えられる。
③出題傾向は変化する。
④記憶に走ると弊害が多い。

これらが考えられます。私が重視したいのは①と④で、これらを上のメリットで乗り越えるのは容易ではないと考えているのです。
ですから、過去問はあくまで「1回の勝負」と認識してください。
その分集中して真剣に取り組むようにしましょう。
頑張った分だけ、確実に実力が向上します。
と言うよりも、それしかない様な気がしている今日この頃なのでした。

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プロフィール

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執筆

金田雅昭 講師
【名門会家庭教師センター】

受験算数指導のエキスパート講師、男女御三家や早慶附属中など難関校への合格実績多数。

合格実績

灘中、開成中、桜蔭中、慶應義塾中等部、女子学院中、麻布中、栄光学園中、聖光学院中 他

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