VOL.18数の性質
このところの暑さは本当に厳しいものがあります。
温度管理と水分・栄養補給には十分に気を付けて、夏バテにならないようにしましょう。
先週(ブログvol.17<7/7号>)のニュートン算は、私なりに新しい設定を盛り込んでみました。
特に難しくなるわけではないのですが、すんなり解くことは難しかったかもしれません。
それが私の狙いで、未知なものに対して自分の頭で考え前に進むという経験を積んで欲しいのです。それなりにエネルギーが必要で大変だとは思いますが、頑張った分だけ「力」はつきます。
今週のテーマは「数の性質」です。
まずはワンポイントアドバイスから。
最大公約数・最小公倍数 | すだれ算は便利なので、十分に使いこなせるようにしておきましょう。2数の積はその最大公約数と最小公倍数の積と等しくなります。 |
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連続する整数の和 | 等差数列の公式を使って和を求めることができます。ある数Aを連続する整数の和であらわすとき、Aの約数のうち1を除く奇数の約数がN個ある場合、N通りのあらわし方があります。 |
約数の個数 | ペアにして書き出すか、素因数分解をして計算で求めます。奇数の約数は2を使わないケースです。約数の総和も計算で求めることができます。 |
わり切れない数 | ベン図で解くか書き出すか、どちらが良いかは微妙です。意外と書き出しが有力なのは確かです。 |
分数の計算 | 分子と分母の和が同じである分数全ての積は1になります。分数の足し算は通分が必要なので面倒ですね。 |
割れる回数 | 素因数分解がわかっていれば大丈夫です。逆割り算が有効な問題もあります。 |
数のしぼりこみ | 整数という条件からかなりしぼりこむことができます。いくつの倍数になるのかに着目しましょう。 |
「数の性質」は難問が出されることも多く、差がつきやすい分野です。
当たり前のことですが、差がつきやすい分野では“できる側”にいた方が良いです。
そのためには“知識を充実させる”ことが重要です。
“知識を充実させる”とは、単なる丸暗記ではない“使える知識”を身に着け、応用問題にも柔軟に対応できるような状態になっていることを指します。
今回の範囲で言えば、「約数の個数」を計算で求めるやり方を覚えているだけではなく、“なぜそうなるのか”を十分に理解し、例えば奇数の約数の数を聞かれても、その場で考えて正解できるような状態を目指します。
“知識を充実”させれば良いのですから、基本的にはやった分だけできるようになるということです。
直前期に一番上がる可能性がある分野に「数の性質」を挙げる人も多いです。
慌てて直前にやるよりは今からじっくり取り組んで得意分野にしたほうが良いことは言うまでもありません。
中学受験・算数の問題などに関する疑問、お困りごとや
金田先生に聞いてみたいことなど、なんでもお気軽におたずねください。
今週の1題約数
難易度★★★★☆
約数の総和が840になる整数について考えます。
(1)最も大きいのはいくつですか。
(2)約数の個数が最大なのはいくつですか。また、そのときの約数の個数はいくつですか。
解答が表示されます