VOL.48平面図形(図形の性質・図形の移動)
今年の冬は全国各地で雪に悩まされました。
普段雪が降る地方さえも、想定外の大雪で機能が麻痺してしまったようです。
まして普段あまり雪が降らない地方ではほぼお手上げでした。
私の住んでいるところも2回ほど雪が降りました。
1回目はかなりの量の雪が積もり、交通が麻痺してしまいました。
2回目は積もるほどの雪ではなく、道路の状況は雨の時とさほど変わらないように見えました。
ところが、交通量は激減していました。
皆さん、雪道の怖さがよくわかっているのですね。
「これも一種の学習能力だなあ」と感心しました。
算数も「一度失敗したら次は気をつける」という姿勢が大切ですね。
今回は「平面図形(図形の性質・図形の移動)」について取り上げます。
まずはワンポイント・アドバイスから。
図形の性質 | 公式はしっかり覚えておきましょう。 多角形の内角の和と対角線の本数を混同するようなことはないように。 「外角の和は360°」は使えるようにしておいたほうがよいです。 対称性等を利用できるように「形」に対して知識を整理しておきましょう。 各図形における有力な補助線も頭に入れておくと良いですね(例:ひし形 → 2本の対角線を引く・直角三角形 → 対辺に垂線を下す)。 |
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図形の移動 | 「作図」の練習をしましょう。 書ければそれで解決という問題も多いです。 「作図」は手順が大切で、一度に色々なことをやろうとすると失敗します。 「円(おうぎ形)」が関係する場合は、「中心・半径・(中心角)」をしっかり意識するようにします。 求めるものが「長さ」なのか「面積」なのか間違えないようにしましょう。 「円周率」が関係する計算は ①式はなるべく一つで完結させる ②3.14の計算は1回だけ 以上2つを心がけて効率よく答を求めましょう。 |
「図形」は苦手とする生徒さんが多い分野です。
そして、「図形」が苦手だと算数そのものが苦手になってしまう傾向にあります。
算数が苦手だとそれだけで厳しくなる学校もあるので、「図形」が中学受験に影響を与える割合はかなり高いと言えるでしょう。
「図形」というと「センス」のようなものが大切なようなイメージがありますが、決してそんなことはありません。
私は「センス」よりも「知識」が大切だと考えています。
今回取り上げたあたりでは、「公式」を理解しきちんと記憶することと、「作図の手順」をしっかり練習し、要領よく書くことができるようになることが重要です。
このような地味な学習の積み重ねにより、「図形」を克服することが可能になるのです。
中学受験・算数の問題などに関する疑問、お困りごとや
金田先生に聞いてみたいことなど、なんでもお気軽におたずねください。
今週の1題図形の移動
難易度★★☆☆☆
〈図1〉は等脚台形ABCDに円が接している様子を表しています。
(1)
〈図1〉中のxを求めてください。
(2)
等脚台形ABCDの内側を半径1cmの円が辺に接するように1周するとき、その円が通る範囲の面積を求めてください。
解答が表示されます