VOL.289小6受験生が夏休みに成績を爆上げさせる方法のまとめ

受験お役立ち情報


今までも何回か夏休みについて書いてきましたが、大切なポイントはいくつかに絞ることができます。
今回はそれを整理したいと思います。

①基本の完成
何回も書いていますが受験算数における基本とは「志望校合格に必要な最低限の知識(情報)とそれを運用する力」であると考えています。
もちろん、知識の土台となる部分とみることもできますが、受験という観点からは少し甘いような気がするのです。
なぜなら、それだけだと合格につながらない可能性があるからです。

最初に掲げたような考え方に至ったのは、それをしっかりと身につけることによって合格が見えてくるようなものを「基本」としたいという私の意見です。
「最低限」ということばが「土台」を意味している思ってください。

別の言い方をすれば「基本」ができていなければ合格の可能性がないということです。
わかりやすい例だと、模試の合否判定で20%未満程度の学力は結果的に「基本」ができていないということになるわけです。
ただし、普段の学習で「模試で良い点を取ろう」という気持ちで学習するのではなく、「算数の本質的な力を身につけよう」といった姿勢で臨むことが「基本の完成」に向けての勉強法になります。
根本的な姿勢はかなり重要なので、できれば指導者の元、身につけて欲しいところです。

②①以前の問題
このブログはある程度のレベルに到達した受験生に対応すべく、内容がそれなりに高級になっています。
ただ、受験生には様々なレベルが存在するので、まだ①の「基本の完成」がなかなか大変というケースもあるでしょう。
そういった受験生にまず徹底してもらいたいのは「基本」以前の「常識」を身につけて欲しいということです。

大人では信じがたいことをするのが子どもの特権かもしれません。
思わず「えっ」と驚いた経験を数多くしてきました。
これらを放置しておくと受験では明らかにマイナスなので、直して欲しいという気持ちを込めて、いくつか挙げたいと思います。

・足すと大きくなり、引くと小さくなる。

・部分は全体より小さい
例)120%の食塩水はありえない

・整数しか取りえないものがある
例)あるクラスの人数が30.3人は誤り
  正N角形のNは整数

・偶数+偶数=偶数、奇数+奇数=偶数、偶数+奇数=奇数

・平均は間にくる
例)4%の食塩水と10%の食塩水を混ぜて12%の食塩水になることはない

・Aの倍数をいくつか足すとAの倍数になる
例)96+249+828=1163は誤り1173が正
  →3の倍数の和は3の倍数

・10倍、100倍、1000倍等は、後ろに0をつけるか小数点の位置をずらせば良い→筆算しない

・1辺の長さがわかっている正三角形の高さ、正方形の対角線の長さは不明

・3:4:5の直角三角形の2つの鋭角の角度は不明
※上2つの不明は、小学生が扱う数の領域以外になるということです。

どれも当たり前なのですが、いざ答を出す段階で、上の「当たり前のこと」を平気で破ってしまうような答案を多数みてきました。
当たり前の結論と矛盾しないかという目で答案をみることができるようにしましょう。

③全体のバランスを整える
これは苦手分野を作らないようにするということに繋がります。
それもそうなのですが、私が一番重視したいのは「図形と数量のバランス」です。

現在主流の「解法を細分化しそれらを徹底的に詰め込む」という方針の学習はどうしても「数量」重視になるような気がしています。
バランスを整えるにはどうしても「図形」の割合を増やさなければなりませんが、これは「図形問題」の演習量を増やせということではありません。
少し難しいところなのですが、「図形⇔数量」を多用することによってバランスを良くすると考えていただければと思います。

「文章題」を「線分図」を描いて解く、「速さ」を「グラフ」を描いて解く、というものがわかりやすい例でしょう。
コツは、まず「図形」を優先することです。
これをやるとバランスが良くなります。

④勉強をする習慣を身につける
小学生はまだ成長途上ですから勉強をする習慣が身についていない事もあるでしょう。
長時間集中して頭を使うのに必要な体力が不足しているケースや、他のことに頭がいってしまい集中力を欠くケースもあるかもしれません。
とりあえず「ゲーム」「TV(ネット含む)」「漫画」は合格まではお預けにすることは最低限必要でしょう。

勉強の習慣なのですが、これは完全に慣れです。
まずは1日しっかり机の前に座る、ということから始めましょう。
また、すでに学習の習慣が身についている受験生は、より密度の濃い時間がおくれるように頑張りましょう。
勉強を「楽しい」と感じることが出来れば、学習効果が飛躍的に高まります。

この「楽しい」というのは友だちとおしゃべりできて「楽しい」という「楽しい」ではなく、内容がわかって「楽しい」や正解できて「楽しい」といった勉強そのものを「楽しい」と感じるものでなければなりません。
この「楽しい」をサポートするのも我々の役目だと思っています。

以上4つのポイントについて書きました。

これらが満たされた夏休みは成功だったと言えると思います。
実際はうまくいかないことも色々と出てくるとは思いますが、意識を持つだけでかなり違いがありますから、是非やってみることをお勧めします。

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プロフィール

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執筆

金田雅昭 講師
【名門会家庭教師センター】

受験算数指導のエキスパート講師、男女御三家や早慶附属中など難関校への合格実績多数。

合格実績

灘中、開成中、桜蔭中、慶應義塾中等部、女子学院中、麻布中、栄光学園中、聖光学院中 他

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