VOL.287小6受験生が夏休みに成績を爆上げさせる方法!
学生の頃、かなり真剣にテニスに取り組んでいました。
週4、5回はコートに立ち、たっぷりと練習しました。
ところが、思ったほど上達しないのです。
才能が無かったのかもしれませんが、練習をしないと確実に下手になるのに対して、かなり頑張って練習しても大して上手くならない。
こんな状態が続きました。
ただし、合宿では上達を実感することができました。
1週間朝から夕方までテニス漬けです。
上手くならないほうが不思議ですね。
1年に何回か合宿で少し上達し、日々の練習でそれをキープするというのが私のテニスの実態だったように思います。
ただし、合宿でも上達しないことがありました。
それは主に2つあり、ひとつは「睡眠不足」もうひとつは「怪我」です。
これらを抱えていると上達どころではないのは容易にわかると思います。
これって、中学受験にも当てはまる気がします…
やはりこの時期は夏休みをどう過ごすのが良いかが最大の関心事だと思いますので、夏休みについて書きたいと思います。
前回と関連した内容でもあります。
受験本番までまだ余裕がある時期に、まとまった勉強時間が確保できるのは大きいですね。
夏休みが「受験の天王山」と言われることに納得です。
夏休みは受験生にとって「チャンス」と捉えることができますが、上手く行かなかった場合「ピンチ」となるかもしれないという危険をはらんでいるかもしれません。
冒頭のテニスの合宿でも「睡眠不足」や「怪我」によって上達を阻まれたように、何らかの理由で勉強時間を確保できないと困ったことになってしまいます。
また、勉強の時間だけではなく質の問題も考えなければなりません。
ダラダラと長時間やってもあまり効果が上がらないでしょう。
前回の内容とここまでの話から、夏休みに向けて心がけることがらが見えてきました。
以下にまとめたいと思います。
①夏休みに目指すのは「最低限の基本の完成」。
基本は学校ごとに異なるため、少なくとも指導者が志望校の合格に必要な知識を把握しておく必要がある。
②現在の受験生の状態(精神年齢・資質・習熟度・健康状態・モチベーション・学習耐久度等)を考慮し、学習の計画を立てる。
その際、基本の穴埋めが最優先となる。
③絶えず考慮すべきなのは心身の健康。
睡眠不足はご法度であり、無理やり机の前に座らせるようなことも避けたい。
体調を崩してしまった場合は思い切って休む勇気が必要。
④塾の夏期講習の内容をこなすことが受験生にとってベストの選択とはならないことが普通。
上の①②から導かれる内容に専念できればそれにこしたことはない。
⑤「知識」の吸収と並行して「力」の養成が行えればかなり充実した夏休みとなる。
「力」は本人が壁を乗り越えた瞬間に自分のものとなるが、小学生の場合は伴走者に引っ張ってもらうことが最も効率的であろう。
以上、夏休みに何をしたら良いのかの考え方をまとめました。
④が少し分かりにくいかもしれないので、少し説明します。
夏休み前の受験生はまだ基本が完成していないことがほとんどでしょう。
イメージ的には穴がいくつも空いた状態です。
夏休みにその穴を全てふさぐことができれば、上手くいったといえるでしょう。
ただ、穴をふさぐことはなかなか難しいのも事実です。
例えば「割合」がよくわかっていなかったとして、「割合」ばかり毎日のようにやっても何故かうまくいかないことが多いです。
仮にその時はできるようになったとしても、しばらくするとまたできなくなるといったことの繰り返しを何回も見てきました。
では、穴を無視して全体の復習をする(夏期講習のカリキュラムがこれに当たります)のが良いのでしょうか。
こちらの方がまだマシだとは思いますが…
大抵の場合、穴のある分野に対して内容が難しいので、穴はそのまま残ることが多いと思います。これは、夏期講習を頑張ったのに秋以降の成績が思わしくない受験生が一定数いることの理由であると考えられます。
ですから、穴がある場合はその穴の適正レベルの問題に取り組む必要があります。
また、その穴のある分野だけやるのもバランス上よろしくないようなので、全体の復習の形をとるのが良いでしょう。
このような内容をなるべく負担がかからないように夏休みの学習に組み込めれば、基本の完成に近づくのではないでしょうか。
私は集団塾では限界があると考えているので、個別指導に全て任せていただきたいと思っています。
そうしていただければ、違いを生み出せる自信はあります。
また、現実的には集団塾併用が多数派なので、その中で最善のお手伝いができるよう心がけてもいます。
どちらにしても、自分ができる最善とは何かをいつも考えています。
最後に、計画について書きます。
計画は少し余裕を持たせるようにしましょう。
無理な計画はほぼ破綻しますので注意が必要です。
1度破綻してしまうとその後の修復がかなり困難なので、少し緩いぐらいの計画がお勧めです。
また1日の勉強時間は多ければ多いほうが良いというわけではありません。
自分を例にすると10時間がベストでした。
13時間やっても効率が落ちたので、3時間無駄にしたのと同じですね。
このベストな勉強時間は個人差があるので、夏休みの早い段階で見つけることをお勧めします。
1日にやることの例を挙げます。
〇〇問題集3ページ20分・答え合わせ+直し10分
算数の+αはこの程度を目安にしてもらえればと思います。
大変だとは思いますが飛躍的に学力を伸ばすチャンスなので、しっかりと取り組みましょう。
中学受験・算数の問題などに関する疑問、お困りごとや
金田先生に聞いてみたいことなど、なんでもお気軽におたずねください。