VOL.2821問全力解析 2023灘中学校

図形1問全力解析過去問灘中学校

今回の1問全力解析は2023年灘1日目です。
まずは問題を見てください。

基本テーマ

①基本問題と認識する

②三角形ができない条件

③1箇所調べれば良い

④組み合わせ

⑤他にないかのチェック

この問題では以上のような基本テーマが潜んでいると考えられます。
ひとつずつ見ていきます。

①基本問題と認識する
この問題は本校の合格者のほぼ全員が正解したでしょう。
絶対に落とせない問題ですから集中力を高め、きちんと正解しましょう。

②三角形ができない条件
この問題の場合は
「3点が同一直線上にある」
ことが三角形ができない条件です。
2つある大きな三角形の辺上に3点が並ぶと三角形ができません。
ですからその辺上の3点の選び方が何通りあるかを聞いていることになります。

③1箇所調べれば良い
どの辺上にも点は4つですから、各辺とも3点の選び方は同じになります。
辺は全部で6本ありますから、1箇所を調べ6倍すれば答になると思われます。

④組み合わせ
3点は同時に選ぶので、「組み合わせ」ということになります。
「4つの中から3つを選ぶ組み合わせ」は選ばない1つを決めれば良いので「4つの中から1つを選ぶ組み合わせ」と同じになります。
本問は1つの辺につき4通りの選び方があることは一目でしょう。

⑤他にないかのチェック
本問の場合は特に罠のようなものはなく、すんなり全員正解のような問題でしたが、場合によっては三角形の辺以外に同一直線上に3点が並ぶことがあるかもしれません。
正解率を上げるには「本当にこれだけかな」といった視線で確認することも重要だと思います。

以上を踏まえて問題を解いてみましょう。

〈解説〉
三角形ABCまたは三角形DEFの1つの辺から3点を選ぶと三角形ができないので、まずは辺AB上の4点A,B,G,Hから3点を選ぶ選び方が何通りあるか調べます。
(A,B,G)
(A,B,H)
(A,G,H)
(B,G,H)
の4通りです。これはその他の辺BC,辺CA,辺DE,辺EF,辺FDでも同じなので
4×6=24(通り)…(答)

「場合の数」は苦手にしている受験生も多いので、今回はかなりやさしい易しい問題を取り上げました。
易しい問題は正答率が高いので間違えると手痛いことになります。
誰も出来ないような難問よりも危うさを含んでいるという認識は持つようにしましょう。
「場合の数」は標準問題までを確実に正解できるような準備が大切だと思います。

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今週の1題図形

難易度★★☆☆☆

正六角形の対角線の交点の中から3つの点を選びそれを結んで三角形を作ることを考えます。

(1)正六角形の対角線の交点はいくつありますか。

(2)全部で何個の三角形ができますか。

クリックすると
解答が表示されます
<答>(1)13個 (2)274個
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プロフィール

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執筆

金田雅昭 講師
【名門会家庭教師センター】

受験算数指導のエキスパート講師、男女御三家や早慶附属中など難関校への合格実績多数。

合格実績

灘中、開成中、桜蔭中、慶應義塾中等部、女子学院中、麻布中、栄光学園中、聖光学院中 他

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