VOL.261テストで失敗しない 3つの方法
大昔のことですが、試験で大失敗したことがあります。
序盤、いつものように前から問題を解いていたのですが、3問めあたりで何かおかしな答が出てしまいました。
何回かやり直したのですがうまくいきません。
早めにそこから離れていれば良かったのですが、まさか3問目で引っかかるわけにはいかないとムキになり、気が付けば20分位時間を使っていました。
後半は慌ててやっつけ仕事になり、結局相当ひどい点数だったと推察されます。
これが最も典型的な“負けパターン”です。
実力が十分に足りていながら、不本意な結果に終わってしまう原因のナンバーワンだと思われます。
皆さんにはこのような事態は避けていただかなければなりませんので、対策を考えておきましょう。
①頭でわかっておく
当たり前ですが、情報としてこのようなことをしてはいけないということを認識していなければなりません。
そのためにはこのような方針で試験に臨むという道しるべが必要でしょう。
小学生に有効と思われるものをここに掲げておきます。
(1)解答順をあらかじめ決めておく(計算から解く・小問から解く・図形から解く)。
(2)解けそうな問題から解き、難しそう(苦手)な問題は後回しにする。
(3)試験時間の真ん中あたりで残りの時間の使い方を決める。
(4)少しでも危険を察知したらすぐ逃げる。
簡単に解説をしておきます。
(1)は指導者がついている場合特に有効だと思いますが、過去問演習等を通じて、どのような順番で解答するのが自分に合っているかを探っておくのです。
とにかく早い時間帯に1点でも多く取っておくのが狙いです。
基本的には得意分野から手をつけるということを徹底するのが良いと思います。
(2)も同じ趣旨です。チラッと問題を見ていけそうなら解くし、そうでなければ一旦パスです。
(3)は一種の保険です。試験時間の真ん中というのは、半分近く飛ばしていれば一通り解き終わった頃になるかと思います。
そこで、どこで点数を取りに行くかの作戦を立てるわけです。
また、この時間を設けることを習慣化しておけば、熱くなって1つの問題に時間をかけ過ぎそうになっていた時も、1度離れて冷静になれる可能性があります。
その試験の難易度から合格に必要な点数を予想し、その点数に到達するためにはどこで正解すれば良いかを正しく判断できれば、合格がグッと近づきます。
(4)これは「過去問演習や模試の経験を活かすべし」ということです。
そういった練習の場で痛い目をみた経験があるでしょうから、本番では同じ過ちを繰り返してはいけません。
試験では猫になるべきです。
彼らは少しでも危険を感じるとサッと逃げます。
あの素早さを見習ってください。
以上が私のおすすめの心得です。
まだ時間がありますから過去問演習や模試で試してみてください。
②経験を重ねる
一般的な学習のやり方というのは以下のようなものです。
・5年生までは、単元別学習を行いその習熟度をチェックすることを中心に進められる。
・6年生になると応用問題の割合が増え、夏以降はより総合的になる。
・9月からは過去問演習等の志望校対策が中心となる。
そうなると、本番の入試問題に近いものの経験が意外と少ないことに気付きます。
本番の入試問題は模試とも違う、各校独特のものですから、過去問が練習には最適となります。
過去問には数に限りがありますから、場合によってはそれに代わる練習台が必要になります。
(ご希望の方は金田まで!)
とにかく、本番につながるある程度の量の練習をこなす必要があるでしょう。
③自信度をメモする
「確かめ」は絶対に必要なのですが、これをどのタイミングで入れるかが大きな問題です。
私は基本的にはその都度「確かめ」は入れるべきだと考えています。
特に「計算問題」「文章題」等は確かめてあっていればほぼ正解なので、「確かめ」の価値が高いです。
「場合の数」が一番確かめにくいので、それだけで「場合の数」は後回しでも良いと思っています。
「図形」はおおよその「確かめ」は入れやすいので、場合によってはそれで良しとします。
例えば角度を聞かれている問題で明らかに鋭角なのに「150°」になったとしたら、それは「間違っている」ということです。
さて、その都度確かめを入れるとして、それでももう一度確認したいこともあると思います。
ですから、後から戻ってこられるように「答」を書き込んだら自信度をメモすることをお勧めしています。
◎…絶対正解、見直しの必要なし
〇…自信あり
△…一応「答」を書いたが自信なし
×…飛ばした、わからない
※一番価値が高いのは△を〇に変えることなので、戻るなら△を優先する。
×に戻るのは時間に余裕がある時だけにするのが無難。
実は、これを書くと決めておけば、問題から離れやすくなるという効果もあります。
実際、このやり方を採用したことによって得点力が大幅に向上した受験生もいます。
話を最初に戻しましょう。
テーマは「どうすれば失敗しないか」だったのですが、いけそうな気になっていただけたでしょうか。
大切なのは早い時間帯にある程度点数を確保しておくことです。
半分の時間で50%以上正解が理想です。
そこで例の「作戦タイム」を迎えることができれば、残りの半分の時間は落ち着いて仕上げをおこなうことができるでしょう。
そうなると普段の勉強で特に意識して磨いておかなければいけないのは
・判断力
・スピード
・正確性
といったことになると思います。
残された時間は多くはありませんが、最後までしっかりと取り組みましょう。
中学受験・算数の問題などに関する疑問、お困りごとや
金田先生に聞いてみたいことなど、なんでもお気軽におたずねください。