VOL.250夏休みの過ごし方

夏休み特集公倍数規則性

既に夏休みに入ってしまっていると思いますが、前回予告した通り、夏休みの過ごし方について書いていきます。

「失敗しない夏休み」をテーマにすると書きましたが、まずは「失敗」とは何かについて考えてみます。
経験的なことから言わせてもらえば、明らかな失敗はあまりないです。
それを踏まえ以下のように定義します。

失敗とは「普通にやれば10できるところ1~3ぐらいしかできなかった」というケースとする。

上の「10」は普通にやった成果の数字ですからわかりやすいと思いますが、やれたのが「7」とか「3」とかどうやって算出するのかという疑問はわくと思います。
「成功か失敗か」を判定するだけなら単純に「時間」だけをチェックするようにしてください。

ですから上の定義を「1日平均10時間勉強する予定だったが平均1~3時間しかできなかった」と言い換えることができます。
予定が8時間なら2時間24分がボーダーラインですね。
あまり細かい数字は意味ないのでボーダーラインは2時間で良いとは思いますが。

また、人によっては「1」や「2」がボーダーラインということもあるかもしれません。
今まで勉強時間が「0」だったのが「1」になればそれは大きな進歩です。

このように考えれば、失敗はほぼないはずです。
塾に通う受験生の場合、塾の拘束時間が長ければ、ただ座ってるだけでも失敗は回避することができます。
個人的には授業に出席するだけでも結構立派だと思っているので、それで良いのです。

「そんな甘い基準じゃ失敗なんかないじゃないか!」、という声が聞こえてきそうですが、「何か問題ありますか?」とお答えしておきます。

要するに私がまず言いたいのは、「失敗を恐れる必要はほぼないのだから、思い切って前向きに取り組もう!」ということなのです。
そうは言っても、「失敗」することもあるわけで、それについて書いておきます。

原因を2つに分けます。

Ⅰ精神面
これはかなり厄介です。
モチベーションの喪失や精神状態を正常に保つのが難しくなるケース等が考えられます。
前者は我々の声掛け等で回復したケースもありますが、後者の場合は専門外かもしれません。

いずれも普段から抱えている問題と考えられるので、ちょっとした変化に対応できるよう構えておく必要があると思います。
また、完全に失敗といかなくても、精神面で悪影響があることは極力避けるのが得策です。
ストレスを与えるようなことはしないのが基本となります。

さて、ここで問題となってくるのが
①成績が悪かったとき
②勉強しないとき
の声かけをどうするかです。

①の場合は、決して叱らず、頑張ったところを評価することを徹底してください。
我々にとっては貴重な資料であり、感情的になる要素はありません。
②は正直に言えば正解がわかりません。
受験生が夏休みに勉強しないことの意味がわかりません。

基本的には直接言っても無駄であることがほとんどです。
であるならば「やらない根本的な原因」を取り除くしかないと思います。
ただし、この原因がわからないことも多いです。 

ただ、「ゲームをする」「TVを見る」「漫画を読む」といったことでやらない場合は個人的には「全面禁止」で問題ないと思っています。
個々の事情がそれぞれあるので難しいところではありますが、「勉強漬けの夏休み」を実現する環境を整えてあげてください。

Ⅱ身体面
これも悔しいやつですが、体調を崩してしまうケースです。
レアなものでは右腕骨折なんていうのもありますから、事故にも気をつけるようにしましょう。

健康維持に必要な3要素について考えてみます。

①休養
これは睡眠時間に尽きるのですが、目安は8時間で良いと思います。
夜暑くて眠れないなんてことがないように温度管理もお願いします。

②栄養
ここは様々な説があり何を信じれば良いのか悩ましいのですが、バランスの取れた食事をきちんととることは大切だと思います。
できればご家族が調理したものを食べるのが良いということも加えておきます。

③適度な運動
例えば「自宅から学校まで歩く」といったことが適度な運動にあたるので、そんなに意識しなくてもよいかもしれません。
ほとんど歩くことすらしない、といった受験生は、たまに体操や伸びをするだけでも違いますから、気分転換も兼ねて体を動かすことをお勧めします。

以上「失敗」についてみてきました。

大切なのは「失敗」という幻想に惑わされないこと。
本来受験勉強に失敗などありません。
頑張った分だけ確実に「プラス」、やり切れれば「大成功」なのです。

受験生の皆さんが夏休みの終わりに充実感に包まれていることを願っています。

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今週の問題公倍数と規則性

難易度★★☆☆☆

(1)ある7ケタの数Nは7でも11でも13でも割り切れます。
また、Nの各位に使われている数字は5種類です。
このような条件の中で考えられるNのうち 最も小さいものと最も大きなものを求めてください。

(2)  1  1  、   1  2  、   2  1  、   1  3  、   2  2  、   3  1  、   1  4  、   2  3  、   3  2  、   4  1  、   1  5  、   2  4  、   3  3  、   4  2  、   5  1  、   1  6  、   2  5  、   3  4  、   4  3 
上のような分数の並びがあります。
41番目から170番目までの分数を全てかけるといくつになりますか。

クリックすると
解答が表示されます
<答>(1)最小:1024023  最大:9985976
   (2)7
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プロフィール

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執筆

金田雅昭 講師
【名門会家庭教師センター】

受験算数指導のエキスパート講師、男女御三家や早慶附属中など難関校への合格実績多数。

合格実績

灘中、開成中、桜蔭中、慶應義塾中等部、女子学院中、麻布中、栄光学園中、聖光学院中 他

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