VOL.225大学入学共通テスト
大学入学共通テストがおこなわれました。
受験生の皆様、2日間本当にお疲れさまでした。
共通テストになってまだ2回目で、どのような問題がでるか注目していましたが、どうやら内容に変化があったようです。
特に、数学が大幅に難化したと話題になっています。
問題文の長文化や設定の複雑さ等に受験生の対応が追い付かなかったのでしょうか。
ところが、これらは中学受験の問題とあまり変わらないように感じました。
やはり中学受験の算数は最強であることが、ここでも明らかになりました。
共通テストの内容について私の感想を少し述べたいと思います。
まずはⅠAから。
問題の設定が突っ込みどころ満載ですね。
花子さんと太郎さんは中学受験ではほぼ消えているような・・・
(もう少し現代風の名前が使われることが多いような気がします。)
縦方向と横方向の縮尺が違うのにそのまま角度を測っちゃうとか(笑)
後半に選択問題が3題あるのですが、「場合の数」、「数の性質」、「平面図形」からの出題とみることができます。
一部はそのまま中学受験で出題されても不思議ではないと感じました。
「場合の数」→ 攪乱順列
「数の性質」→ 不定方程式
「平面図形」→ 三角天秤
どれもそれぞれの分野で頻出ですね。
続いてⅡBです。
さすがにⅡBまでいくとやっている内容が内容だけに中学受験と同じという問題はほとんどないわけですが、「数列」の問題は「速さ」でおなじみでしたね。
「数列」→旅人算・ダイヤグラム
必ずしも解けるわけではないですが、この設定は「速さ」で経験済でした。
ある記事ではこの問題が長文で設定に無理があり物議を醸していると紹介していました。
そして、2次対策をしっかりしていた受験生が有利になったのではとも書いていました。
私は中学受験の経験者が有利だった(記憶がまだあればさらに有利)と思いました。
ですから、中受経験者にとっては世間で言われているほどの難化ではなかったような気がします。
今回、なぜこのような変化があったのかは主に二つの原因が考えられると思います。
一つは昨年が簡単すぎたこと。
その揺り戻しが起きたとみることができるでしょう。
もう一つは「思考力重視」を明確に打ち出したこと。
これは共通テストに移行した目的のひとつですから、当然の結果といえるかもしれません。
個人的にはこのようなやり方をしても「思考力」を測ることはできないような気がしていますが・・・
今回大学入学を目指している皆さんは、もう共通テストは終わってしまったので、気持ちを切り替えて頑張ってほしいと思います。
さて、今回の共通テストを受けて、来年以降の中学受験の問題にどのような変化があるか考えてみます。
まず、問題の長文化は考えられると思います。
一部の中学では既にそのような傾向はありましたが、今後長文化が加速する可能性があります。
また、「思考力」を重視する学校が増えることも十分に考えられます。
どちらにせよ、このブログで提唱している「算数の力」そのものを身につける方針が有効であることは、間違いないでしょう。
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