VOL.224優先すべき力
新6年生にとっては、準備期間がほぼ1年となりました。
長いようで短い1年、なるべく有効に過ごしたいところだと思います。
そこで今回は、今後1年を見据え、何を優先したら良いかを考えてみたいと思います。
①計算力
算数は実技的な要素があるので、問題を解かなければなりません。
その際、必ず計算をしなければなりません。
ということは、計算に時間がかかってしまうと、勉強量が減ってしまうことを意味します。
時間がかかるのもよろしくないのですが、間違えるのも良くありません。
答が合わないという事実が、正解する喜びを奪い、算数を嫌いにさせたり、出来なくしてしまう可能性があるのです。
まず、真っ先に取り組むべきは、計算力の強化と言えましょう。
本ブログでも計算については何度も取り上げてきたので是非参考にしてください。
②書く力
算数の問題の中には、ただ書き出すだけで正解できるものも多くあります。
また、複雑な問題は、書かなければ何を言っているのかすらわからないものもあるでしょう。
自分の書いた字を読み間違えて失点するなんてこともよくあります。
きちんと書くことの重要性は、皆さんが思っている以上かもしれません。
そして、どのように書けば良いか、といったことを習得するには、手本になるようなものを真似るところから入らなければならないと思います。
私の書いたものを真似るのは、お勧めですよ!
③読む力
問題文は日本語で書いてあるので、それが理解できないと解きようがありません。
生徒さんを指導していて感じるのは、意外と何を言っているのかわかっていないケースが多いということです。
これは国語力の問題もあるとは思いますが、算数的に解決することも十分可能であると考えています。
では、どのように解決すればよいのでしょうか。
有力なのは、「別のものに置き換える」ことです。
読むことは書くこととセットなので、線分図等を描き、その過程で問題文の内容を理解する、といったことも読むことに含まれるわけです。
このように広く捉えると、読むことも書くことも「問題の世界の中に入っていく」あるいは「問題の世界を自分の中に取り込む」ための手段ということに気付きます。
入っていくのか、取り込むのかどちらが良いかは個人差があるでしょうが、普段から意識しておいた方が良いと思います。
その積み重ねが読む力を底上げしてくれるでしょう。
今回は、今優先すべき3つの「力」について書きました。
これ以外に思考力という大物もあるのですが、それに関しては別の機会に書きたいと思います。
中学受験・算数の問題などに関する疑問、お困りごとや
金田先生に聞いてみたいことなど、なんでもお気軽におたずねください。
今週の1題場合の数
難易度★★☆☆☆
(1)0~9の10種類の数字が書かれたカードが3枚ずつ、計30枚あります。
その中から3枚同じ数字を選らび4桁の数を作りました。
そのような4桁の数は何通りありますか?
(2)ある4桁の数Nは次のような性質を持っています。
・Nは(1)で作った数である。
・Nは4で割ると2余る。
・Nの数字の並びを逆にした数をMとするとMは367の倍数である。
・Nは9で割り切れない。
Nはいくつですか?
解答が表示されます