VOL.209比を利用しよう(5)
【比を利用しよう】のシリーズも大分間があいてしまいましたが、今回からまたやろうと思います。
このシリーズは「実際の入試問題を解きながら比の利用を学ぶ」ことをねらいとしてやってきました。今回、新たな学校として「麻布中」の問題を取り上げたいと思います。
2015年3をとりあげます。
水の問題は面積図が得策なことが多く、その時点で「比」を利用しているとも言えます。
本問の場合は平面図で捉えれば「比」を使う必要性はそれほど無いとも言えるのですが、徹底的に使うとどうなるのかを見ていただきたいと思います。
〈解説〉
(1)7分28秒で水そうが一杯になることから、あは
18と 3 4 ×2×448÷(30×40)=14(cm)
(2)
A側とB側の面積が等しいです。ここで、同じ幅を両側から取り除いて考えます。
全体の長方形と(イ)の部分の面積比が2:1
なので、横の比は
2 7 : 1 4 =8:7
よって求めるいは
20× 7 8 =17.5(cm)…(答)
(3)5分36秒後も、A側とB側の面積が等しいです。
7分28秒:5分36秒=4:3
なので、水位が
14× 3 4 =10.5(cm)
のときにA側とB側の面積が等しくなります。
(2)のときと同じような図を描くと
全体の長方形と(ロ)のたての比は
2 8 : 1 7 =7:4
よって(ロ)のたては
10.5× 4 7 =6(cm)
求めるうは
10.5-6=4.5(cm)…(答)
いかがでしたでしょうか。
「比」を使うことによって計算の煩雑さのようなものがほぼ解消されていたと思います。
また、解き方に対する迷いのようなものも発生しにくかったのではないでしょうか。
「比」を利用することによって問題解決に邁進できる環境が整えられたと言えるかもしれませんね。
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