VOL.200規則性で間違えない(6)
現代の日本人にとって、音楽を聴くことは生活の一部になっていると思います。
私が高校生の頃は、特に洋楽を聴くのがお洒落とされていたような気がします。
当時はインターネットがありませんでしたから、最新の洋楽を聴くためにラジオに頼っていました。
邦楽はというと、何かダサいような気がして積極的には聴いていませんでした。
※私が邦楽を聴くようになったのはカラオケボックスが誕生した後、あくまで曲を覚える目的で、10年近く経ってからでした。
貸レコード屋(現在はCD)で見つけた、輸入盤の12インチシングルを聴きまくったなんていうのは今となっては良い思い出です。
最近びっくりしたのは、昭和の邦楽が今世界中の人々に聴かれているというニュースです。
特にシティポップと呼ばれる分野が流行っているらしく、あるチャートでは世界No.1にも輝いたとのこと。
私が若いころの歌が今流行っているというのは、少し嬉しい気分です。この世の中、色々なことがあって楽しいですね。
さて、【規則性で間違えない】シリーズも今回で終わりにしようと思います。
と言うことで、まとめていきます。
1書き出しは武器になる
「計算」と「書き出し」のバランスが重要であるというのが私の考え方ですが、「書き出し」が単体で武器になるのも事実で、逆転も有り得るというようなことを書きました。
だからと言って「書き出し」一辺倒にしろと言っているのではなく、「書き出し」のメリットを上手に利用しましょうと提案しました。
特に「最初」と「最後」は「書き出し」で確認すると正解率が上がります。
あれこれ考えるよりサッと書き出す方がスピード感があるというのがポイントです。
2知識の充実は受験生の嗜み
「三角数」「平方数」「2の累乗」「フィボナッチ数列」「パスカルの三角数」どれも中学入試では頻出です。
普通のきかれ方、例えば「10番目の三角数は?」ならばほぼ全員が正解できるでしょう。「知っている」で片付けるか「計算する」かの違いはあるかもしれませんが皆なんとかなります。
ところが、「171」が「18番目の三角数」であると気がつくには、ある程度の知識が身についていないと厳しいかもしれません。
一番手っ取り早いのは覚えていることで、それ以外の知識では「N番目の三角数Mについて、Nが奇数ならばMはNの倍数、Nが偶数ならばMは(N÷2)の倍数」ということを知っていればかなりの助けになります。
ちょとした違いの影響を最低限にするためには、知識の強固さが必要なので、普段の地道な努力が重要になってきます。
3ほんのひと手間が正解率をあげる
VOL.198で「群数列」をとりあげましたが、一番言いたかったことは「グループ番号を振る」ことでした。
これにより、解法の道筋が見えてきたり、かなり先の数値が正しいかどうかの確認ができたりと様々なメリットがありました。
このような「手間」が助けになってくれるのは「群数列」に限ったことではなく、算数の様々な場面で生じます。
面倒くさいと思わずにしっかりと書くという習慣を身につけましょう。
4図形⇔数量は規則性でも大切
このブログで再三言っている「数字を図形に置き換え目から直接入ってくるようにする」というのは算数ができるようになる秘策のひとつです。
また、若干例外的ではありますが「図形を数字に置き換える」ことも大切で、「図形」のままだとスペースが厳しいときなど特に有効です。
どちらにせよ大切なのは「何か別なものに置き換える」ことで、このことによって「脳にスイッチを入れる効果」も期待できるので、是非とも身につけて欲しい技術です。
規則性は他の分野と較べ、正解しているかどうかの重要度が高いと考えています。
途中の考え方が合っているから良かったね、とはいかないのです。
普段から自分に対して厳しく、正解を追求する姿勢を身につけて欲しいと思います。
中学受験・算数の問題などに関する疑問、お困りごとや
金田先生に聞いてみたいことなど、なんでもお気軽におたずねください。
今週の1題規則性
難易度★★☆☆☆
ある池の周りに等間隔に15本の植木が植えてあり、時計回りに①から⑮までの番号がついています。
①の根元に水道があり、ここからバケツに水をくみ全ての植木に水をかけることを考えます。
バケツ1杯で2本の水をかけることができます。
また、植木と植木の間隔は5mです。
(1)①のところからスタートし、①から⑦の植木全部に水をあげて水道まで戻ってくるのに少なくとも何m歩きますか。
(2)①のところからスタートし、全部の植木全部に水をあげて水道まで戻ってくるのに少なくとも何m歩きますか。
解答が表示されます