VOL.181【受験お役立ち情報】 -1年後に必ず結果を出す 優先順位2-
センター試験が幕を閉じ、大学入学共通テストが始まりました。
ここでは内容について触れませんが、名門会の先生方は既に問題を解き分析を完了しているようです。
私も大学受験の先生に負けないように頑張りたいと思います。
ひとつ、驚いたニュースがありました。
それは、マスクから鼻を出していた受験生が再三の注意にもかかわらず、鼻をしまわなかった為、不正行為とみなされ失格となった、というものです。
この受験生は鼻をマスクの中に入れるとメガネが曇るから入れたくなかったようですが、失格まで頑張ってしまったのはやりすぎだったと思います。
何よりもかわいそうなのはその会場にたまたまいた受験生で、よこでゴチャゴチャ注意等されていたら集中力が切れたかもしれません。そこにいた全員が力を発揮できたと信じたいですね。
このようなことは中学受験でも大いに考えられます。
自分の生徒で、隣の貧乏ゆすりがひどいので、鉛筆回しで対抗したという猛者もいました。しかし結果は思わしくありませんでした。エネルギーを放つ方向が間違っていたのですね。
ちょっとやそっとのことでは動じない精神力を身に着けておきたいものです。
さて、前回から始まったレベル別の優先順位の整理です。
「数量レベル」の方針
「計算」に対してはある程度自信があるが、文章題になると弱い分野もあるといったケースが目立つのがこのレベルです。
弱い分野の筆頭は「割合」です。それも根本的な意味の理解が不足しているように思います。苦手と思われる典型的な問題を挙げましょう。
例題1
水が氷になると体積が1割増えます。では氷が水になると体積はどれだけ減少しますか。分数で答えてください。
(答) 1 11
(解説) 10の水が1増えて氷になりますから、そのときの体積は11です。その11が1減って10に戻るので、求める答は1/11になります。
当たり前のことを言っているようですが、意外と間違える受験生が多い問題だと思います。間違えたならば必ず線分図を描いて、どこが「1にあたる(元にする)量」でどこが「割合にあたる(比べる)量」であるか確認してください。
さて、このレベルでありがちなのは、「柔軟性の欠如」です。
例をあげましょう。
・以前に習った解法に固執する。例えばつるかめ算を表で解いたとすると、いつまでたっても表で解く。
・時計算は何でもかんでも2/11をかける。
・3.14の計算を覚えているのだが、まとめるということをせず、ドンドン計算してしまう。
・規則性はとことん書き出す。
上の例はそれぞれ大切な要素を含んでいるのですが、そこに固執するようなことになると、なかなか結果をだすことができません。
本人は真面目で一所懸命なことが多いので、何とか救ってあげたい気持ちが強くなります。しかし、努力に結果がついてきにくいのがこのゾーンでもあります。
真面目で頑張り屋さんの場合、特に注意したいのですが、「算数」は真面目なだけではあまり結果が出ないことが多いのです。そこにちょっとした遊び心のようなものがあった方が伸びるという事実があるのです。
最も効果的と思われるのが私金田が提供する「知的好奇心をくすぐる算数的に面白い授業」です。オンライン授業がある今は日本中の誰もが経験することが可能となりました。
それが無理な場合も、「楽しむ」気持ちを忘れなければ、「算数」はどんどん伸びる可能性があります。
囲碁や将棋、パズルやクイズが好きな子供は「算数」も伸びるといわれます。こういった子供たちは頭を使う喜びを知っているのですね。
大切なのは解法の暗記ではなく理解です。さらに大事なのは自分の頭を鍛えるということ。
そして、それを楽しみながらやれれば最高ということになります。
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