VOL.175【受験お役立ち情報】 -メンタルコントロール-
私の所属している教室は、昔は海岸線に位置していたそうです。この近辺のほとんどは埋立地なんですね。
近所を歩いていたら、ここは昔は宿場町だったという看板を見かけました。
興味があったので、そこにあるお店で食事をしました。
料理は大変おいしく、大満足でした。食後にお店のオーナーとお話することができたのですが、なんと、1000軒以上のお店が並んでいたのが、今ではたった1軒になってしまったそうです。
オーナーはその事実を伝えたいと熱く語ってらっしゃいました。私も貴重なお話が聞けてラッキーでした。
オーナーのお話の中で印象に残ったことの一つに、「教育の大切さ」があります。私も教育に携わる者なので、オーナーから叱咤激励されたことをここに報告させていただきます。
さて、今回は「試験を受ける際のメンタルコントロール」について書きたいと思います。
ところで「メンタルコントロール」とは何でしょうか。簡単に言うと「折れそうな心を立て直す」といったところでしょうか。試験ではこれが特に重要です。
考えられる事柄について、なるべく具体的に書いていきたいと思います。
①試験開始前に自信喪失→不安に襲われる
第一志望の受験という意味ではほとんどの受験生が生まれて初めての経験だと思います。緊張するのも当然でしょう。
あまり極端でなければ、緊張することはそんなに悪くありません。その分気が引き締まると考えれば良いです。
まずいのは「ネガティブな感情」で、代表的なものが「自信喪失」です。
試験会場の大量の人間を見ると、周りが皆出来るような気がして自信を無くしてしまう受験生もいるようです。そうなると100%のパフォーマンスを発揮するのは難しいでしょう。
これを防ぐ方法をいくつか挙げたいと思います。
まず、時間がある時はトイレに行くなりして仕切り直しすることが考えられます。一例として、鏡に向かって「私はできる!」と語りかけるのです。この肯定的な声掛けは、自己肯定によって力を引き出す作戦です。
次に、自分の席でできることを紹介します。私が小学生の時担任の先生に教わった方法です。
・目をつぶる。
・ゆっくりと呼吸する。その際、腹式呼吸ができればより効果が高い。
※腹式呼吸はお腹を膨らませたり引っ込めたりする呼吸法です
・吐く息に合わせて数を数える(30ぐらい)
これをやると不思議と集中力が増します。そうすると自然と自信も回復してきます。
②前に受けた科目で失敗→それを引きずってしまう
試験で失敗することはよくあります。本当は無いにこしたことはないのですが、やってしまったものは仕方ありません。
ただ、冷静になってほしいのですが「失敗したかどうかはわからない」のです。本人はそうだと思っても結果は良くできていたなんてこと、模試でも経験していると思います。
大切なのは、「マイナスの感情を持たないこと」です。
受験生の皆さんに肝に銘じて欲しいのは「絶対に反省しない」ことです。この時だけは「チョイ悪」でもかまいません。俺様的メンタルでいきましょう。
③難しくて手が出せない→頭が真っ白
難関校でたまにあるのですが、一番最初の問題が妙に難しいと、波乱の入試になります。
1番でやられてしまうと、立て直しが難しいのか、その後の問題の正答率も下がり気味になります。これは、小学生の場合、ある程度は仕方ないと言えるかもしれません。
勿論我々は、事前に対策を用意しておきます。
Ⅰ事前に解答順についての戦略を練っておく
Ⅱ早めに見切りをつける習慣を身に付けておく
Ⅰについては、得意分野から解くことを視野に入れておきましょう。勿論、ぶっつけ本番ではなく、「模試」や「過去問演習」を通じて、自分に最も合っているスタイルを確立しておきましょう。
Ⅱは、まずは全体に目を通すという方針とも相性がよく、ほとんど損になりません。やな感情が少しでも生じたら、サクッと次に移行しましょう。
④試験時間半ばで苦戦が明らかに→心が折れそう
試験は受けてみないとわかりませんから、30分経過しても解答用紙がスカスカということも有るかもしれません。
私は、試験時間が半分程経過した時点で、戦略を練ることをお勧めしています。一人作戦会議です!
残り時間との兼ね合いで、取り組む問題の数を絞ってそこに集中します。
最低限必要な点数を死守するようなイメージです。
問題の取捨選択をするということですが、これも普段から練習しておくのです。
大切なのは最後まで諦めないことです。実は諦めることは辛いことです。何年も続けた努力を自らフイにするなんて、考えただけでもきついことですよね。
諦めなければ可能性は0にはなりません。
ネバーギブアップ!
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