VOL.148【入試問題を解いての感想】 -(5)麻布-
私は外食することが多いです。
今回の「新型コロナ騒動」でレストラン等がすいていることが多いのですが、ありがたいようなちょっと複雑な気持ちになります。
多分、休校で休みが増えた学生のみなさんもこのような「複雑な気持ち」なのかもしれませんね。
もちろん、卒業式やスポーツ等の大会が中止になってしまったのは気の毒としか言いようがなく、慰めの言葉も見当たらないほどです。
この悲しみを喜びに変えることができる機会が訪れることを願ってやみません。
外食の話が出たついでに、私の好きな食べ物について少し書きます。
好きなもので真っ先にくるのが「寿司」です。
その中でも「煮穴子」が好きで、締めはいつも「アナゴ」と決めています。
最近は回るお店の「煮穴子」もとてもおいしくなりました。
「アナゴ」が舌の上でとろける瞬間、日本は本当に良い国だなぁと実感することができます(おおげさでゴメンナサイ)。
ほかにも好きなネタは一杯あるのですがキリがないので今回はこれで終わりにしたいと思います。
続いて「入試問題を解いての感想」。
今回は「麻布」です。
男子御三家の一角であり、自由な校風で人気の名門校です。
入試問題はというと独特のテイストを何年もの間キープしており、内容も難易度も信頼できるものです。受験生としては挑み甲斐がある高い壁と言えましょう。
今年は一体どんな問題だったのでしょう。
◎麻布
1□が二つある比の式の問題
計算問題ですが、本校の受験生なら特に問題なかったでしょう。
答が出たならサッと検算しましょう。
絶対に間違えてはいけません。
2半円を平行線で仕切る問題
過去問で似たような形の出題がありましたが、内容は今回の方が易しかったですね。
数量で処理するよりも図形的な処理を優先するという原則に従えば、手間はほとんどかからなかったでしょう。
3条件を満たす6桁の整数が何個できるかの問題
(1)は計算でいけますが、(2)は書き出しが得策でしょう。
切り替えなければいけないという意味では、最初の差がつきやすい問題だったのではないでしょうか。
4食塩水の濃度の問題
面積図を描くのがよいでしょう。
この手の問題の中では難しい方だと感じました。
この問題を正解できれば合格レベルに達しているといえるのではないでしょうか。
5円が通った部分の面積を求める問題
麻布が大好きな正三角形を組み合わせた図形(ほしがた)の周上を円の中心が動くという設定です。
小学生の場合正三角形の面積を正確に求めることができないので、A(正三角形)とB(円)それぞれ何個分かというききかたになっています。
昔、五角形の問題でこのような問われ方がされたことがありましたが、本問のほうが、考え易いと感じました(6分の1を考えれば良いから)。
6円周上のを2点が動く問題
一見「速さ」の問題ですが、実は「整数」の問題であり、本校で頻出の「互いに素」がテーマの問題です。
本ブログでも取り上げた数年前の「食塩水の濃度」と似た問題ですね。
一番最後の問題が「9通りあります」と優しさが感じられるものとなっていました。
例年なら「回答欄を全て使うとは限らない」と突き放していたのですが、本校も「現代的なマイルドさ」を意識したのでしょうか。
本校の場合、他校に比べ「過去問」の重要度が高いのですが、それが本年度も当てはまっていました。
ほとんど全ての問題が「過去問」に似たテイストのものがありました。
もちろん、そのまま同じやり方が通用するほど甘くありませんが、経験の有無で差が生じるのはほぼ間違いないと思います。
私はよく
「本校の受験生は過去問を最低20年、できれば30年やると良い」
といった内容の話をするのですが、来年以降もそれは変わらないと感じました。
最後に、受験生にアドバイスです。
本校の攻略は約半数を占める「普通の問題」を正解できることにかかっています。
そのことを頭に置きながら日々の学習に取り組んでください。
中学受験・算数の問題などに関する疑問、お困りごとや
金田先生に聞いてみたいことなど、なんでもお気軽におたずねください。