VOL.23夏期講習 第4回 「 算数の極意 」
夏期講習の4回目は「算数の極意」についてです。
vol.19で少し触れた内容について掘り下げていきたいと思います。
「算数の極意」とは「自分の脳の性能をフルに引きだせる状態を意識的に作り出すこと」です。
今回はその方法について考えてみたいと思います。
本来人間の脳は超高性能ですから算数の問題は簡単に解けるはずです。
それが解けないことがあるということは、感情や意識が脳の働きを邪魔していると考えられます。
特に良くないのは「マイナスの感情」です。
過去の経験上、受験勉強をする環境の中でいちばんよくないのは家庭のゴタゴタです。
また、焦りや気負いも良くありません。
特に焦ってはやく解こうとするとミスがでる可能性が高まります。
ろくなことがありません。
まずは心を穏やかに保つことが大切です。
「平常心」や「無の境地」といった言葉が当てはまるでしょう。
これを、受験会場でも実行できるように普段から意識して取り組んでいきましょう。
次に大切なのは「脳にスイッチを入れる」ことです。
意識的に「スイッチ」を入れることができればこれほど心強いことはありません。
これはあくまでも私の経験からくるものですが、どうやら目からの刺激で「スイッチ」を入れることが可能なようです。
これが前から言っている「言葉ではなく図や表に置き換える」というものです。
文章を読んでもなかなか「スイッチ」は入りませんが、目から直接情報が入ってくると脳は働きだすようなのです。
これも一種の「図形の効果」でしょうか。
一旦「スイッチ」が入ったら極力邪魔をしないようにします。
脳が問題をどんどん解いてくれます。
この状態の時は攻めの姿勢でいきましょう。
心配になって慎重になりすぎると脳がへそを曲げてしまうかもしれません。
「スイッチ」の入れ方には他に「手を動かす」という方法があります。
特に図形はかくことによって「閃いた」経験は誰もがお持ちだと思います。
あの「閃き」が生じる確率をアップさせる方法が「手を動かす」ことだと考えています。
心を穏やかな状態に保ち、言葉を図や表など目から直接入ってくるものに変え、手を動かすことにより「脳にスイッチ」を入れ、一旦「スイッチ」が入ったならば攻めの姿勢でどんどん問題を解く、といった流れを自らつくることができるようになったならば、それは「算数の極意」に一歩近付いたと言えるでしょう。
中学受験・算数の問題などに関する疑問、お困りごとや
金田先生に聞いてみたいことなど、なんでもお気軽におたずねください。
今週の復習3題動く図形・立体図形
難易度★★☆☆☆
❶ 〈図1〉のように、円とおうぎ形があります。円がおうぎ形の周りを1周するとき、円が通った部分のまわりの長さは円の中心が動いた距離の何倍ですか。
❷ 床と同じ色の立方体を積み上げて、真上・正面・真横の3方向どこから見ても〈図2〉のようになるようにします。立方体は最低何個使われていますか。
❸ 1辺が2cmの立方体5個を〈図3〉のように重ね、3点A、B、Cを通る平面で切断しました。このとき、Dを含む立体の体積を求めてください。
解答が表示されます