VOL.138【受験お役立ち情報】 -「シミュレーション」-
大学入学共通テストでの記述式問題の導入が見送られました。
「受験生の不安を払拭し、安心して受験できる体制を早急に整えることは、現時点で困難であり、記述式問題は導入せず、導入見送りを判断した。」
とのことです。
延期期間に関しても「白紙」ということで、事実上撤回ということになりそうです。
さて、当ブログでもこれからは「記述対策」の重要度が増すということを書いてきましたが、今後どうなっていくのか、見守る必要がありそうです。
私の正直な感想は
「一体何だったのか?」
です。
振り回された受験生は本当に気の毒ですが、気持ちを切り替えて頑張って欲しいと思います。
中学受験への影響ですが、今期の入試問題は既に出来ていると思われますのでほぼないのではないでしょうか。
来期以降は学校側の考え方次第だと思います。
今回の【受験お役立ち情報】は「シミュレーション」についてです。
「シミュレーション」というとなんとなくカッコイイのでそう書きましたが、漢字だと「模擬実験」が近いイメージです。
何年か前、試験当日に道に迷い、遅刻をしてしまった受験生がいました。
慣れない地下鉄を使用したために、方向がわからなくなってしまったとのことでした。
さらには忘れ物もあり、力を十分にはっきすることができませんでした。
このように普通では考えられないようなことが起きるのが受験です。
それを防ぐための準備をしっかりと行いましょう、というのが今回のテーマです。
例えば、不慣れな場所に行くのであれば一回下見をするのも良いでしょうし、マップを使ってシミュレートするのもよいでしょう。
また、試験会場に持っていくものは必ずチェックリストを使って、絶対に忘れ物がないようにしましょう。
「受験票を忘れた」という話も聞きますが、悪影響が出ても不思議ではありません。
当日の天候によっては持ち物が増えることもあるので、特に防寒対策については十分に準備をしておいてください。
私も握手応援の時に寒さで苦労したことがあります(年々厚着になっていき、最近はある程度までなら大丈夫という自信はあります)。
午後受験がある日はどのような動きをすればよいか、入念に準備をしておいてください。
交通手段や食事をどうするか等、決めておかなければならないことが多々あります。
また、合格発表を誰が見に行くかということも重要なことがあります。
合否によって受験校を決めるような場合がそうです。
親御さんに関しては、大丈夫と高を括るのは危険だと思うようにしてください。
先ほどの道に迷ったご家庭も普段は自信たっぷりなことが災いした感があります。
私も年齢とともに方向感覚が衰えてきたことを自覚しています。
実は、過去問演習等の勉強も一種の「シミュレーション」です。
特に、四教科を実際の試験と同じ時刻でやってみることは「本番」を意識した「予行演習」そのものです。
人間は慣れていないことに対してはどうしても能力を発揮しにくいところがあると思います。
小学生は若くて柔軟性がありますが、それでも「慣れ」は必要でしょう。
試験本番まで、時間は多くは残っていません。
その中で「本番」で起こりうることを想定して、しっかりと対応できるように練習することができれば、その価値は非常に高いと思います。
これからは、全てが本番に向けた「シミュレーション」という意識で取り組んでもらえれば、質の高い準備になるのではないでしょうか。
私もしっかりとサポートしていきたいと思います。
中学受験・算数の問題などに関する疑問、お困りごとや
金田先生に聞いてみたいことなど、なんでもお気軽におたずねください。