VOL.141時間との闘い

仕事算

よく、年齢によって時間の感じ方が違うという話をききます。
確かに、近年は1年があっという間に経っているような気がします。

以前、それを検証するために、年齢が異なる何人かを時間がわからない部屋に放置し、24時間経ったと思ったところで出てきてもらう、というような番組をTVでやっていました。

面白い企画だと思ったのですが、
「年を取っているほど時間が経つのが早い」
という結論を確認するためには、
「年を取っている人ほど早く部屋から出てくるはず」
としていたのには違和感を感じました。

すぐ出てくる人はもう24時間経ったと思ったのに、現実はそこまで経っていないわけですから、時が経つのを遅く感じるはずです。

逆に48時間後に出てくるような人は極端な話、1年を半年と感じてしまうのでは、と思ってしまいました。

実際、この実験は色々な要素が入ってくるので、順番もランダムのようになっていたと記憶しています。

正しい実験をしている研究者の方はいるのかどうか、少し興味があります。
知ってらっしゃる方、よかったら教えてください(笑)

さて、小学生にとっての1年は「たっぷり」だとは思いますが、受験の準備期間としては1年は「短い」かもしれません。

時間を巻き戻すことはできないですから、新6年生は「時間との闘い」に挑むことになります。

ということで、今後1年間は「時間との闘い」を念頭に置きながら書いていこうと思います。

勉強はかけた時間が成績にほぼ比例するような気がしますが、そもそも「時間」を基準にするのは少し危険だと思います。

「仕事算」では「時間」と「仕事量」が比例の関係にありますが、勉強の場合、「時間」と「仕事量」が必ずしも比例しない上に、「仕事量」と「成果(成績)」も必ずしも比例しないという事情があります。

ですから「時間」ではなく「仕事量」がどうなっているか、そしてその「仕事量」が「成果」に結び付いているかというところまで、みていく必要があるでしょう。

私が小学生時代を思い出してみると、塾で授業を受けている時間は落書きをしたり他のことを考えていたりと、まともに授業を受けていなかったような気がします。
当然「仕事量」は少なめでした。

ただ、「時間」よりも「仕事量」で見るべきだといっても、「時間」をかけなければ「仕事量」も大きくなりません。
「仕事量」を増やす前提として「時間の確保」が大切になります。

では、貴重な「時間」をより有効に使うにはどうしたら良いのでしょうか。
考えられるものをいくつか挙げたいと思います。

1.集中する

受験勉強ですから、それに取り組んでいる間はある程度の集中が必要でしょう。
この集中する能力を集中力と呼ぶわけですが、受験勉強を通じて集中力も鍛えられれば理想的です。

また、集中力の持続という問題もあります。
塾の拘束時間が長いのはこの「持続力」を鍛える狙いがあるのかもしれません。

確かに、「持続力」は大切で、「1学期の目標」の一つに、「夏休みに1日10時間勉強できるだけの持続力を身に付ける」ことを入れて欲しい位です。

では「集中力・持続力」をどのようにして身に付けるかですが、「算数」がその助けになるかもしれません。
「夢中で問題を解いていて、ハッと気付いたら、2時間経っていた」なんて素敵ですよね。

毎日このような(時間無制限で思いっきり考える)勉強をするのは無理かもしれませんが、週に1回ほど取り入れるのはお勧めになります。

2.メリハリをつける

簡単に言えば無理にぶっ通しの勉強はやらなくても良いということです。

「ホーソン工場の実験」で適度に休憩を入れたほうが作業効率が良いということが確かめられたと子供の頃に習いました。

改めてこの実験結果を調べてみました。
徐々に休憩時間を増やしていくと休憩時間が長い方が、生産性が上がったところまでは良かったのですが・・・その後、休憩時間を0にしても生産性に変化は無かった、とありました。
もしかしたら慣れたから生産性が上がったのかもしれません。
結局、この実験から導かれる仮説は「生産性に影響を与えるのは人間関係である」とのことです。
あの教科書の記述はなんだったんだろう。

「ホーソン実験」は置いておくとして、「メリハリをつける」ことの意味を考えてみます。

今の自分なら3~4時間ぶっ通しで勉強することもそんなに苦ではありません。
集中力の持続もバッチリです。

「小学生」にとっては、3時間勉強し続けるのは相当大変でしょう。
仮に机の前に座っていたとしても頭の中は好きな「野球」のことで一杯かもしれません。

そういったとき「メリハリ」をつけることを思い出しましょう。
「野球」は10分だけ(これが1時間、2時間となってしまうと単なるおサボりさんになってしまいます)にしてその後の何分かは「頭の中を勉強一色」にすれば良いのです。

何か別のことが気になったり、何となくだるくて勉強に身が入らない時は、短時間やりたいことをやったり休んだりするのがよいでしょう。
その後は気持ちを切り替えて勉強に本腰を入れる、というのが勉強における「メリハリ」だと思います。

3.目的意識を持って取り組む

小学生の時、漢字を間違えたらノートに漢字を1000字書くという罰ゲームのような課題を出されました。
運悪く1000字書く羽目になり、いやいや1000字分を埋めた記憶があります。

皆さんはこんな「勉強」は絶対にしないようにしてください。
意味もなく量をこなすようなものは全て駄目です。

私ですら、「1学期は計算力を強化して1の計算問題は正解できるようにする」という目標を立ててそれに向けて手を打ちました。

皆さんなら目的意識を持って勉強に取り組むことがきちんとできるはずです。

今なにをやるべきかをどのようにして決めるか、目標からの逆算を例として挙げたいと思います。

最終目標 : A中学合格

 ↑

長期目標 : A中学過去問で85%正解

 ↑

中期目標 : 模試の偏差値〇〇

 ↑

短期目標 : 先取と弱点補強

 ↑

今 月 : ・先取…「立体図形」 ・弱点補強…「割合」

 ↑

今 週 : 「立体切断」と「食塩水」

 ↑

今 日 : 具体的な問題

通塾している受験生は最後の「具体的な問題」は「宿題」ということになるのでしょうが、上のような逆算が行われているわけではありません。
また「中期目標」までは「こうなりたい」という希望のようなものですが、「短期目標」から先は、目標を達成するための手段になるので、専門家のアドバイスがあったほうが良いですね。

今年一年は「時間との闘い」を念頭に置くと書きました。
もちろん毎回「時間」のことを書くわけではありません。
あくまで私の頭の中の話です。

試験というのは最終的にはその時の「時間」を点数に変える作業なのです。

「時間を制すものは試験を制す」

頑張っていきましょう。

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今週の1題仕事算

難易度★★★★☆

A、B、Cの3人である仕事を行います。
A、B、Cが1人でする場合の時間当たりの仕事量はそれぞれ一定です。
複数人で行う場合は以下のように時間当たりの仕事量が変化します。
・AとB → 1人ずつに比べ25%増加
・BとC → 1人ずつに比べ25%増加
・AとC → 1人ずつに比べ20%増加
・3人 → 1人ずつに比べ20%減少(場所が狭くなってしまうため)
AとBの2人でこの仕事を終わらせるには21分かかります。
また、AとCの2人でも、3人でも17分30秒かかります。

(1)A、B、Cが1人で行うときの時間当たりの仕事量の比を求めてください。

(2)3人はリレー方式でこの仕事を終わらせることにしました。
以下がそのルールです。

<ルール>

①最初から最後まで仕事をしているのは常に2人。

②最初は任意の2人で仕事をし、1分経ったらそのうちの1人が、待機中の者と交代する。

③残っている最初から仕事をしていた者は、開始から2分ごとに、継続するか待機中の者と交代するかを選択する。

④新たに加わった者は、2分ごとに継続するか待機中の者と交代するかを選択する。

※③と④より、開始2分からは1分経つごとに2人のうちのどちらかが、継続か交代かの選択をすることになり、これを仕事が終了するまで続けることになります。

最初はAとBで1分間仕事をし、1分経ったところでAがCと交代しました。
ですから、1分後から2分後まではBとCの2人で行ったことになります。
何分か経ったときBとCが行っていましたが、BがAと交代し、ちょうど1分経ったところでこの仕事を終えることができました。
A、B、Cはそれぞれ何分ずつ仕事をしましたか。

クリックすると
解答が表示されます
<答>(1)3:5:7 (2)A:16分、B:8分、C:12分
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プロフィール

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執筆

金田雅昭 講師
【名門会家庭教師センター】

受験算数指導のエキスパート講師、男女御三家や早慶附属中など難関校への合格実績多数。

合格実績

灘中、開成中、桜蔭中、慶應義塾中等部、女子学院中、麻布中、栄光学園中、聖光学院中 他

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