VOL.88【受験生との歩み】 桜蔭編(1)

動く図形


今回は女子最難関校である「桜蔭」を狙う受験生との思い出です。

例年、教室に白いダルマが置いてあり、そこに受験生が名前と決意を書き込んでいました。
そこに一際目立つ「必勝」の文字がありました。伸びやかで力強い、自信にあふれた文字でした。
案の定志望校は「桜蔭」で、「こういう自信がある受験生が難関校に合格するんだろうなぁ」なんてことを考えながらダルマを眺めていました。

それからしばらくして、「桜蔭志望だが最近調子を崩している生徒がいるので見て欲しい」という依頼がありました。
それがダルマに「必勝」と書いた吉田さん(仮名)でした。

そもそも不調というのが意外だったのですが、確かに大手進学塾の模試で算数の偏差値は60を割っていました。

吉田さんの場合、最初の授業までに少し時間があったので、解いた過去問や模試の答案を見せてもらい、事前に実力を把握することができました。

結論から言うと「実力的には何ら問題ないが、ちょっとしたことが原因で歯車が狂い、結果が出ずに自信を失ってしまい、それがミスを生む、という悪循環にはまっている状態」でした。

私は最初の授業が大切で、絶対に失敗できないと思いました。
とにかく自信を取り戻してもらう必要があります。

そこで、普段はあまりやらないのですが、「最初の授業は力を見るためにテストにしましょう」と提案しました。
そして、偏差値的にトップレベルの学校の過去問を解いてもらうことにしました。

実はここに仕掛けがありまして、それなりに歯ごたえはあるが何とか解けそうなものを選んだのです。
そして、ある程度点数を取ってもらい、大絶賛するというシナリオでした。

選んだのは関西のある県のナンバーワン校の過去問でした。
8割程度は取ってくれないと計画がパーなので、少しハラハラしながら見守っていたのですが、吉田さんの得意にうまくはまる問題を選んだせいか、途中からどんどん手が動くようになり、時間も少し余してフィニッシュしました。

結果は91点!

演技ではなく心の底から絶賛することができました。

私との授業で自信を取り戻せたかどうかは分かりませんが、その後の模試では本来の姿に戻ったようで、合否判定も悪くありませんでした。

彼女との授業では苦手分野の克服に力を入れました。
「速さ」「平面図形」「立体図形」「場合の数」という比較的女子が苦にしやすい分野を中心に指導しました。

もちろん、「苦手」といっても「桜蔭合格レベル」で少し不安があるというもので、基本的なことはしっかり出来ていました。

気を付けたのは「妥協しない」ということです。

取り組んだ問題に関してはできなくても良いということは無しにしました。
手をつけたからには最後まで解き切るという気合のようなものを重視したのです。

また、別解がある場合はどちらの方がよいのか、その理由をよく考えました。

そのような指導をした結果、本人も自信を持って試験にのぞむことができたと思います。

そして結果は合格でした。

本田さんはその後1年ほど指導したので、色々と話をきくことができました。

なぜ秋の模試の結果が悪かったのか聞いたところ「あの頃はミスが多かった」という返答でした。

また、これは参考になるかどうかわかりませんが、試験当日の朝はカラオケを1曲歌って勢いをつけてから出発したそうです。
いかにも吉田さんらしいエピソードでした。

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今週の1題動く図形

難易度★★★★☆

〈図1〉は直角三角形に円が内接している様子を表しています。

〈図2〉は合同な直角三角形3個をABが一直線になるように並べたもので、
この図形をPと呼ぶことにします。

(1)〈図1〉の斜線部の面積を求めてください。

(2)〈図3〉はPのまわりを半径2cmの円が転がる様子を表しています。
Pの外周に円が接するように1周するとき、円の通った範囲の面積を求めてください。

クリックすると
解答が表示されます
<答>(1)10.58cm  (2)573.34cm
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